不安神経症とパニック障害の関係

パニック障害は、従来「不安神経症」と呼ばれていました。
精神分析家のフロイトが名付けた不安神経症の症状は、不安から引き起こるノイローゼのことを指します。
それまでノイローゼの症状は「神経衰弱症」と呼ばれていましたが、フロイトによって不安神経症というひとつの病気として考えることになったのです。

しかし不安神経症の治療の効果は、患者さんによって全く異なるものでした。
不安神経症はそう珍しくはない病気でしたが、治療の効果が出ないこともありましたし、治療をしなくても良くなってしまったという患者さんもいました。
このような事実が、不安神経症治療の問題として数多く指摘されてきたのです。

そして1950年代に入り、精神薬理学者のクラインが、不安神経症の治療研究から新たな診断分類を行いました。
不安神経症は「パニック障害」と「不安障害」という病名に分類され治療されることになったのです。
パニック障害は、パニック発作を主とした症状の出る病気ですが、不安障害には様々な症状があります。
全般性不安障害、社会不安障害、恐怖症、強迫性障害、外傷後ストレス障害(PTSD)、急性ストレス障害(ASD)が不安障害に分けられました。

不安神経症は現代では使われていない病名ですが、フロイトを始まりとして現在のパニック障害、不安障害の正しい治療法が始まったと考えられています。